施工管理の採用単価|紹介手数料の相場204万円と未経験採用という選択

施工管理を人材紹介で採用すると、1名あたり170万〜240万円が目安になります。建築技術者の推定年収が679万円あり、紹介手数料は理論年収の25〜35%で決まるためです。
紹介手数料の全業種平均は常用就職1件あたり103万円(厚生労働省・令和6年度)ですから、施工管理はその約2倍。当社が試算した建設・現場系の職種のなかでは最も高い水準でした。
高いのには理由があります。建築・土木・測量技術者の有効求人は58,321件に対し、1か月に決まっているのは751件だけ。単純計算で、いま出ている求人が埋まるのに78か月かかります。この記事ではその構造と、単価を下げる手順を整理します。
この記事の要点
施工管理を人材紹介で採用すると1名170万〜240万円。建築技術者の推定年収679万1,000円が理由で、全業種平均103万円の約2倍。当社が試算した建設・現場系の職種のなかでは最も高い水準でした。
- 求人が78か月分たまっている有効求人58,321件に対し、1か月に決まるのは751件です。
- 求人1件に求職者0.18人10,329人を58,321件の求人が奪い合う構図です。
- 紹介2,493件に対し就職751件面談まで進んでも7割は成立していません。
経験者だけを待つ運用は成立しにくく、対象を広げられるかが切り替えの前提です。
施工管理の採用単価は、手法によって0円から240万円まで分かれる
| 手法 | 1名あたりの費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ハローワーク | 0円 | 掲載費はかからない。地元の経験者に届く |
| 無料媒体(エンゲージ・Airワーク) | 0円 | 採用ページを無料で作れる。単体では露出が不足する |
| Indeed・求人ボックス(有料出稿) | 数万〜数十万円 | 施工経験の浅い層や異業種にも届く |
| 建設・技術系の求人サイト | 数十万円〜 | 経験者に届くが母集団は限られる |
| 人材紹介(全業種平均) | 103万円 | 厚生労働省が公表する常用就職1件あたりの実額(令和6年度) |
| 人材紹介(年収679万円・料率30%) | 203.7万円 | 年収が高く、母集団が薄いため上振れしやすい |
同じ建設分野の電気工事士の採用単価|紹介手数料の相場188万円と下げる4つの手順も年収が高く、手数料が上振れしやすい職種です。
施工管理の紹介手数料が高い理由①:年収679万円

建築技術者は、きまって支給する現金給与額が月45万6,200円、年間賞与その他特別給与額が131万6,100円。年収に換算すると679万1,000円です(労働者数37万3,320人、平均年齢43.4歳、勤続12.9年)。
| 料率 | 年収679.1万円の場合の手数料 |
|---|---|
| 25% | 169.8万円 |
| 30% | 203.7万円 |
| 35% | 237.7万円 |
土木技術者(625.0万円)なら156万〜219万円、測量技術者(543.0万円)なら136万〜190万円が目安になります。有料職業紹介の手数料は、厚生労働大臣に届け出た手数料表の範囲を超えて請求できません。
他職種との比較は採用単価とは?計算方法と職種別の相場、平均の見方に17職種の相場を一覧化しています。
施工管理の紹介手数料が高い理由②:求人が78か月分たまっている

| 項目 | 建築・土木・測量技術者 | 職業計 |
|---|---|---|
| 有効求人数 | 58,321件 | 2,073,013件 |
| 有効求職者数 | 10,329人 | 1,888,788人 |
| 紹介件数(月) | 2,493件 | 352,962件 |
| 就職件数(月) | 751件 | 114,632件 |
| 新規求人倍率 | 8.06倍 | 1.82倍 |
| 有効求人倍率 | 5.65倍 | 1.10倍 |
有効求人58,321件を月751件で割ると78か月。職業計は約18か月、電気工事従事者でも約50か月ですから、施工管理の滞留は突出しています。
さらに紹介2,493件に対して就職751件。面談まで進んでも7割は成立していません。求職者が10,329人しかいないところに58,321件の求人が集中し、そのうえ条件で落ちている。これが手数料200万円という水準の背景です。
ここから導かれる結論は単純です。経験者だけを待つ運用は、統計的に成立しにくい。10,329人の求職者を58,321件の求人が奪い合う構図に、掲載費を積んで参加しても勝ち目は薄くなります。
職種選びから方針を決めたい場合は建設業の採用戦略|人手不足のなかで採用する職種と方法の決め方をご覧ください。
自社募集で施工管理の採用単価を作る
- クリック単価が高い「施工管理」だけでは競合が多すぎます。建築か土木か設備か、新築か改修か、現場の規模、直行直帰の可否、資格(1級・2級・実務経験のみ)をタイトルに入れます。
- 応募単価が高い(クリックはあるのに応募が少ない)原稿の中身の問題です。担当する現場数、1現場あたりの規模、残業と休日出勤の実績、4週8休か6休か、施工管理技士の資格取得支援、転勤と出張の範囲、内勤との比率。この7項目です。
- 面接単価が高い(応募はあるのに面接に至らない)一次返信の速さです。施工管理の求職者は複数社を並行して受けています。返信が翌日以降になると他社に決まります。
- 採用単価が高い(面接はしているが決まらない)紹介2,493件に対し就職751件という数字が示すとおり、ここが最大の関門です。年収だけでなく休日日数と残業実績を、同じ規模の他社と並べて確認してください。
施工管理の採用単価を年間総額で比べると、1名でも自社募集が安い

| 年間の採用人数 | 人材紹介(203.7万円×人数) | 自社募集+採用代行(年166万円) | 安いほう |
|---|---|---|---|
| 1名 | 203.7万円 | 166万円 | 自社募集+採用代行 |
| 2名 | 407.4万円 | 166万円 | 自社募集+採用代行 |
| 3名 | 611.1万円 | 166万円 | 自社募集+採用代行 |
年1名でも自社募集のほうが安くなる計算です。ただし「1年間で1名は採用できる」ことが前提で、自社募集は採用できなくても月額と掲載費が出ていきます。紹介は決まるまで費用が発生しません。
施工管理は、建設・現場系のなかでも特に母集団が薄い職種です。経験者に限定したまま自社募集に切り替えても、1名も採れずに年間166万円だけが出ていく可能性があります。対象を広げられるかどうかが、切り替えの前提条件になります。
費用の考え方そのものは採用代行の費用相場|料金体系別の目安と一人あたりの採用単価で整理しています。
施工管理の採用単価を下げる順番
- 1. 対象を広げられるか決める(費用0円・最優先)求職者10,329人に対し求人58,321件という市場です。施工管理経験2〜3年、職人からの転向、設備・電気からの横移動、異業種で工程管理の経験がある人。ここを決めないと他の施策が効きません。
- 2. 休日と残業を実績で書く(費用0円)4週8休か6休か、年間休日日数、月の残業実績、休日出勤の頻度。施工管理の求職者が最初に見るのはここです。
- 3. 現場の中身を具体的に書く(費用0円)担当する現場数、1現場あたりの規模と工期、直行直帰の可否、転勤・出張の範囲、内勤との比率。
- 4. 資格取得支援を打ち出す(費用は発生するが訴求は大きい)2級・1級施工管理技士の受験費用と講習費の負担、実務経験を積ませる体制。未経験層を採るなら必須の要素です。
- 5. 媒体の配分を見直す(費用の組み替え)Indeedと求人ボックスでクリック単価と応募単価を比較します。建設特化媒体は経験者に届く反面、母集団が限られ単価が跳ねやすくなります。
建設業の求人に応募が来ない原因を、表示・クリック・応募の3段階で切り分ける手順は建設業の求人に応募が来ない原因|3段階で切り分ける改善方法にまとめています。施工管理についても同じ考え方が使えます。
施工管理の募集を任せる場合は施工管理の採用代行サービスをご覧ください。ほかの職種もまとめて募集する場合も同じ月額で対応しています。
施工管理の採用単価についてよくある質問
施工管理の採用単価の平均はいくらですか?
施工管理だけを切り出した公的統計はありません。紹介手数料の全業種平均は常用就職1件あたり103万円(厚生労働省・令和6年度)で、建築技術者は推定年収679.1万円のため料率25〜35%なら170万〜238万円になります。
求人広告経由なら掲載費の投じ方で数万円から数十万円、ハローワークや無料媒体は0円です。
なぜ施工管理はここまで採用が難しいのですか?
建築・土木・測量技術者の有効求人は58,321件、有効求職者は10,329人。求人1件に対して求職者は0.18人しかいません。そのうえ紹介2,493件に対し就職は751件で、面談まで進んでも7割は決まっていません。
母集団の薄さと条件の折り合いの両方が効いています。
未経験から施工管理を採用できますか?
自社募集であれば現実的な選択肢です。職人からの転向、設備・電気からの横移動、異業種で工程や納期の管理をしていた人など、隣接する経験を持つ層は経験者より厚く存在します。
ただし2級施工管理技士の受験には実務経験が必要なため、資格取得までの道筋を用意できるかが前提になります。
施工管理の採用は人材紹介と自社募集どちらを選ぶべきですか?
経験者を今すぐ1名必要とするなら紹介、時間をかけて育てる前提なら自社募集、という切り分けになります。
年収679万円クラスなら年1名でも自社募集のほうが総額は安い計算ですが、対象を経験者に限定したままなら自社募集で採れない可能性が高い職種です。まず対象を広げられるかを決めてください。
まとめ:経験者を待つ限り、施工管理の採用単価は下がらない
施工管理の紹介手数料が170万〜240万円になるのは、建築技術者の推定年収679.1万円という水準と、母集団の薄さの両方が理由です。全業種平均103万円の約2倍にあたります。
有効求人58,321件に対し月の就職は751件、求人が埋まるまで78か月。求職者10,329人を58,321件の求人で奪い合う市場では、掲載費を積んで経験者を待つ運用は成立しにくいのが実情です。
採用単価を下げる出発点は、対象を広げる判断と、休日・残業を実績で書くことにあります。
私たちが運営する採用コミットは、株式会社Abeyが提供する月額定額の採用代行です。求人原稿の制作からIndeed・求人ボックス・エンゲージ・Airワーク等の媒体運用、週次レポートまでを担い、応募者への返信・面接・採否の判断は自社に残ります。料金は初期費用10万円・月額10万円〜、成果報酬0円、採用人数の上限なし(税別・最低契約期間3ヶ月・媒体掲載費は別途)。
プランごとの詳細は料金プランのページに掲載しています。施工管理は母集団が薄い職種のため、まず「その条件で媒体から応募が集まるか」を正直にお伝えします。難しい場合はその理由もお伝えします。
応募が止まっている場所を先に特定しておくと、無駄な出稿を避けられます。切り分けの手順は採用が難しい理由と対策|求人を出しても応募が来ない原因の切り分け方にまとめました。
出典
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)」参考統計表6(全国計・常用(パート含む)・8年3月)(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_72811.html)確認日 2026年9月10日
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)第1表(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2025/index.html)確認日 2026年9月10日
- 厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」(令和8年3月31日公表)(https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001683019.pdf)確認日 2026年9月10日
- 厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」第6 手数料(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000172486.html)確認日 2026年9月10日
本記事は株式会社Abey(採用代行サービス「採用コミット」運営)が制作しました。有効求人倍率・求人数・就職件数・賃金の数値は上記の原表を確認したうえで記載し、調査名と時点、確認日を併記しています。「建築・土木・測量技術者」は施工管理を含む職業分類であり、施工管理職だけを抜き出した数値ではありません。推定年収(きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額)、料率別の手数料額、求人が埋まるまでの月数、年間費用の比較(掲載費を月3万円と仮定)は当社による試算です。地域・工種・募集条件により変動します。
