採用代行の向き不向き|依頼する前に確認する3つの条件

採用代行(RPO)を検討していると、比較サイトや代行会社のページはどれも「こんな会社に向いています」と書いています。ただ、そこに並ぶ条件はたいてい広く、ほとんどの会社が当てはまってしまいます。
実際には、採用代行を入れても成果が出ない会社があります。私たちも、ご相談の中で「今は入れないほうがいい」とお伝えすることがあります。
この記事では、向いている条件を並べる前に、向いていないケースを具体的に書きます。そのうえで、3つの問いで自社がどちらかを判断できるようにします。
この記事の要点
採用代行が向いているかは、3つの問いで判断できます。ひとつでも「いいえ」があるなら、代行を入れる前にやることがあります。
- ① 給与と休日商圏内で中位以上か。下位にある場合、原稿をどれだけ磨いても応募は増えません。
- ② 採用人数年に2名以上を継続的に採用するか。
- ③ 社内の体制応募者への返信と面接を社内で回せるか。
3つとも「はい」で採用に手が回っていないだけなら、月額固定の採用代行はよく効きます。分かれ目は会社の規模ではありません。
採用代行が向いているかは、3つの問いで判断できる

会社の規模や業種は、実はあまり関係ありません。従業員10名の会社でも効果が出ますし、100名の会社でも成果が出ないことがあります。
分かれ目になるのは、次の3点です。順番に見ていきます。
【Q1】給与・休日が商圏内で下位なら、採用代行は向いていない
これがもっとも重要な問いです。採用代行は、求人の見せ方を変えるサービスであって、条件を変えるサービスではありません。
求職者は、通勤圏内の同職種の求人を並べて比較しています。その中で給与や休日が明確に下位にあるなら、原稿をどう磨いても選ばれません。
30分でできる確認方法
- 求人媒体で「職種名+自社の市区町村」を検索するIndeedやハローワークインターネットサービスで検索し、出てきた求人を10件ほど開きます。
- 月給の下限と上限、年間休日を書き出す10件分を一覧にします。表計算ソフトでなくても、紙で十分です。
- 自社がどの位置にあるかを確認する上から数えたほうが早いのか、下から数えたほうが早いのか。ここだけ見てください。
- 下から数えたほうが早いなら、条件の見直しが先この状態で代行を入れると、月額費用だけがかかって応募は増えません。
逆に中位以上にあるのに応募が来ないなら、それは見せ方の問題です。この場合は代行が効きます。書いていない情報を書くだけで動くことが多くあります。
なお、給与で勝てなくても、年間休日、残業の少なさ、通勤のしやすさ、業務範囲の広さなど、勝てる項目があれば戦えます。すべての条件が下位にある場合が問題です。
【Q2】年1名の採用なら、採用代行は割高になる
月額固定型の採用代行は、採用人数が増えるほど1名あたりの費用が下がる構造です。裏を返せば、採用人数が少ないと割高になります。

試算してみます。人材紹介は年収400万円・手数料30%で1名120万円。月額固定型は初期10万円+月10万円×12ヶ月=130万円に、媒体の掲載費を月5万円と見て、年間190万円とします。
- 年1名なら人材紹介が安い紹介120万円に対して、月額固定は190万円。この場合は代行を入れる意味が薄くなります。
- 年2名で逆転する紹介240万円に対して、月額固定は190万円のまま。ここから差が開いていきます。
- 年5名なら大きな差になる紹介600万円に対して、月額固定は190万円。3分の1以下です。
媒体費や手数料率によって分岐点は前後しますが、おおむね年2名以上が目安になります。
ただし、人数だけで判断しないでください。「年1名だが、募集は通年で出し続けている」という会社は月額固定型が向いています。募集が止まらないなら、その運用工数がずっと社内にのしかかるためです。
【Q3】応募対応を社内で回せないなら、選ぶ型が変わる
採用代行を入れれば応募が増えます。しかし増えた応募に返信する人がいなければ、成果にはつながりません。
とくに母集団形成型の代行では、応募後の対応は依頼企業側に残ります。応募が3倍になれば、返信と日程調整の手間も3倍になります。
- 社内で回せるなら、母集団形成型で十分費用も抑えられます。窓口を1人決めて、当日中に返信できる体制があれば問題ありません。
- 回せないなら、応募対応まで含む型を選ぶ費用は上がりますが、応募が放置されるよりはるかに良い結果になります。
- 誰も採用に関われないなら、体制づくりが先面接をする人すらいない状態では、どの型を選んでも進みません。まず窓口を1人決めてください。
契約前に「応募が来たあと、誰が何をするのか」を必ず確認してください。ここが曖昧なまま始まると、応募だけ増えて何も進まない状態になります。
メリットとデメリットを職種別のデータで確認したい場合は、採用代行のメリット・デメリット|効果が出る職種と出ない職種にまとめています。
採用代行が向いている会社・向いていない会社の特徴
3つの問いをふまえたうえで、実際にどんな会社で効果が出て、どんな会社で出ないのかを具体的に見ていきます。
採用代行が向いている会社の6つの特徴
3つの問いをすべて満たしたうえで、次のいずれかに当てはまるなら、採用代行の効果は出やすくなります。
- 採用の専任者がいない社長や現場責任者が本業の合間に求人を見ている状態です。もっとも典型的で、もっとも効果が出やすいケースです。
- 求人を出しっぱなしにしている掲載したまま数ヶ月放置している、数字を見ていない。代行が入るだけで、毎週見る人ができます。
- 人材紹介の手数料が重くなっている年に複数名を紹介経由で採用していて、年間の手数料が数百万円になっている会社です。
- 複数の職種・拠点で同時に募集している職種ごとに原稿を作り分ける必要があり、社内では手が回らないケースです。月額固定型なら採用人数が増えても費用は変わりません。
- 求人票に何を書けばいいか分からない自社の強みを言語化できていない状態です。第三者が聞き出して原稿にすると、書ける材料が出てきます。
- 採用を続ける前提がある事業拡大、欠員補充、離職率が高い職種。継続的に募集するなら、運用の型を作る価値があります。
共通しているのは「やるべきことは分かっているが、手が回らない」という状態です。ここに当てはまるなら、外に出す価値があります。
採用代行が向いていない会社の5つのケース

- 給与・休日が商圏内で下位にある前述のとおりです。条件の見直しが先で、原稿では埋まりません。ここを飛ばして代行を入れるのが、いちばん多い失敗です。
- 年に1名採るかどうか都度スポットで媒体に出稿するか、人材紹介を使うほうが総額は安く済みます。
- 応募への返信を社内で回せない応募対応まで含む型を選ぶか、社内で窓口を決めるのが先です。増えた応募を放置すると、費用が無駄になります。
- 1ヶ月以内に採用したい求人原稿を作り、掲載して、応募を集めて、面接して、退職手続きを経て入社。どんなに急いでも2〜3ヶ月はかかります。すぐに人が必要なら人材紹介や派遣のほうが早い場合が多くあります。
- 社内で誰も採用に関われない面接をする人も、条件を決める人もいない状態です。この場合、代行会社は動けません。まず担当を1人決めてください。
これらに当てはまる場合、私たちはご相談の場で「今は入れないほうがいい」とお伝えしています。入れても成果が出ず、費用だけがかかるためです。
向いているかどうかを、一緒に確認しませんか
採用コミットは、求人原稿の制作からIndeed・求人ボックス等の媒体運用・週次レポートまでを担う月額定額の採用代行です。何人採用しても月額10万円〜・成果報酬0円。いまの求人と募集条件を拝見して、代行を入れるべきか、先に条件を見直すべきかを率直にお伝えします。
料金体系ごとの相場観は採用代行の費用相場|料金体系別の目安と一人あたりの採用単価で詳しく整理しています。
採用代行の種類と、他の手段との違い
一口に採用代行と言っても、任せられる範囲も料金体系もさまざまです。人材紹介や自社採用担当と比べたうえで、自社に合う形を選んでください。
「採用代行」と言っても、任せられる範囲は3種類ある
向き不向きを考えるうえで、もうひとつ重要なのが「どこまで任せるか」です。採用代行という同じ言葉でも、会社によって業務範囲がまったく違います。

- 母集団形成型求人原稿の作成と媒体運用を担当します。応募を増やすところまでが役割で、応募後の対応は自社に残ります。費用はもっとも抑えられます。
- 応募者対応型応募者への返信と面接の日程調整まで含みます。応募が増えたときの社内負担が減るぶん、費用は上がります。
- フル代行型一次面接の実施まで担います。採用の工数はほぼ外に出せますが、費用はもっとも高くなります。
なお、採否の判断はどの型でも依頼企業側が行うのが一般的です。代行会社が候補者を選んで紹介する形になると、有料職業紹介事業の許可が必要になる場合があります。
契約前に、業務範囲と、必要な許可を持っているかを確認してください。法的な位置づけについては採用代行(RPO)とは?業務内容・費用相場・人材紹介との違いで詳しく整理しています。
当社の採用コミットは母集団形成型です。求人原稿の制作、媒体の運用、週次レポートまでを担い、面接と採否の判断はお客様側に残ります。
採用代行と人材紹介、どちらが向いているか
| 比べる軸 | 採用代行(月額固定型) | 人材紹介 |
|---|---|---|
| 費用の発生 | 採用の有無にかかわらず毎月 | 採用が決まったときだけ |
| 1名あたりの費用 | 採用人数が増えるほど下がる | 人数に比例して増える |
| スピード | 掲載から採用まで2〜3ヶ月 | 登録者から探すため早い場合がある |
| 社内に残るもの | 求人原稿と運用の型が残る | 基本的に残らない |
| 向いている状況 | 継続的に複数名を採用する | 年1名/急ぎ/専門職の一本釣り |
対立するものではなく、使い分けるものです。通年の募集は採用代行で回し、どうしても埋まらないポジションだけ人材紹介を使う、という併用も現実的です。
判断のポイントは「採用が終わったあと、何が残るか」です。人材紹介は人が入って完了しますが、採用代行では求人原稿と運用の型が社内に残ります。次に募集するときに使えます。
採用代行と、採用担当を雇う場合はどちらが向いているか
「そろそろ採用担当を1人置くべきか」と考えている会社は多いと思います。採用代行と、どちらが向いているのかを整理します。
| 比べる軸 | 採用担当を1名雇う | 採用代行(月額固定型) |
|---|---|---|
| 年間の費用 | 年収400万円+法定福利費(目安15%程度)で約460万円+媒体費 | 約130万円+媒体費 |
| 動き出すまで | 採用に2〜3ヶ月、立ち上がりにさらに数ヶ月 | 契約から最短3日で掲載開始 |
| ノウハウ | その人の経験に依存する | 複数社の運用経験が使える |
| 辞めたとき | ノウハウごと失われる | 担当が変わっても運用は続く |
| 採用以外の業務 | 労務・総務も任せられる | 採用の実務に限られる |
| 向いている状況 | 年10名以上を継続的に採用する/労務も任せたい | 年2〜10名程度/採用だけ回したい |
見落とされがちなのが、「採用担当を採用すること自体が難しい」という点です。採用の実務経験がある人は限られ、その募集にもまた時間と費用がかかります。
また、1人に任せた場合、その人が辞めるとノウハウごと失われます。採用が属人化するリスクは、経理と同じ構造です。
現実的な進め方としては、まず代行で運用の型を作り、採用の量が増えてきたら社内に人を置くという順番があります。代行期間中に作った求人原稿とレポートが、そのまま引き継ぎの材料になります。
採用代行の料金体系別に、向いている会社は違う
採用代行の料金体系は大きく3つに分かれます。どれが良いかではなく、自社の採用の形に合うかどうかで選んでください。
| 料金体系 | 向いている会社 | 注意点 |
|---|---|---|
| 月額固定型 | 複数名・複数職種を継続的に採用する | 採用0でも費用は発生する |
| 従量課金型 | スカウト送信数など、作業量が読める業務を任せたい | 作業量が増えると総額が膨らむ |
| 成果報酬型 | 採用が決まるまで費用を出したくない | 1名あたりの単価は高い。人材紹介に近い |
- 採用人数が読めないなら月額固定型「いい人がいれば3名まで」のように上振れの可能性がある場合、人数に関係なく定額のほうが予算を立てやすくなります。
- 1名だけと決まっているなら成果報酬型か人材紹介採用が決まらなければ費用が出ないぶん、リスクは小さくなります。
- 見積もりは必ず年額で比べる月額表示だけ見ると安く見えます。12ヶ月分+媒体費で総額を出してから比較してください。
採用代行に向いている職種・向いていない職種
会社の状況だけでなく、募集する職種によっても向き不向きがあります。判断材料になるのが有効求人倍率です。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)」の参考統計表を見ると、職業によって有効求人倍率は建設躯体工事の7.35倍から一般事務の0.37倍まで、約20倍の開きがあります。
- 倍率が高い職種(建設・介護・整備・営業など)母数そのものが少ないため、媒体の使い分けと原稿の精度が結果を大きく左右します。代行の効果が出やすい領域です。
- 倍率が低い職種(事務・経理など)応募自体は集まりやすい職種です。課題は母数ではなく、任せる業務範囲を書けていないことによるミスマッチ。この場合も原稿を直せば改善しますが、代行に頼らず自社で直せることも多くあります。
- 専門性が極端に高い職種特定の資格や経験を持つ人が全国に数十人しかいないような場合、媒体では届きません。人材紹介やダイレクトリクルーティングのほうが現実的です。
採用代行を導入する前に確認すること
契約してから「思っていたのと違う」となるのを避けるために、先に押さえておきたい点をまとめます。
採用代行についてよくある誤解
- 「人を連れてきてくれる」わけではない採用代行は、求人を作って掲載し、応募が集まる状態を作るサービスです。候補者を選んで連れてくるのは人材紹介の役割で、まったく別のサービスです。
- 「入れれば採用できる」わけではない条件が商圏内で下位にあれば、代行を入れても応募は増えません。土台が整っていることが前提です。
- 「丸投げできる」わけではない自社の強み、任せたい業務、譲れない条件。これらを伝える時間は必要です。月1回程度の打ち合わせは発生します。
- 「すぐ結果が出る」わけではない掲載から表示が安定するまで1〜2週間、原稿の改善に2週間。最初の応募まで1ヶ月、採用まで2〜3ヶ月が現実的な見通しです。
- 「安いほうが得」ではない月額が安い代行は業務範囲が狭いことがあります。原稿だけ作って掲載は自社、という契約もあります。金額だけでなく範囲を比べてください。
採用代行を導入する前に、社内で決めておくこと
ここが曖昧なまま始まると、代行会社が動けません。契約前に決めておいてください。
- 窓口を1人決める代行会社とやり取りする担当者です。複数人が別々に指示を出すと、原稿の方向性がぶれます。
- 採用したい人数と時期を決める「いい人がいれば」では動けません。「12月までに製造2名」のように具体化してください。
- 募集条件を確定させる給与の幅、勤務時間、休日、必須条件と歓迎条件。面接の段階で条件が変わると、その場で辞退されます。
- 応募後に誰が何をするかを決める返信は誰が、いつまでに。面接日程は誰が組むか。ここが決まっていないと、応募が増えても止まります。
- 予算の上限を決める代行費用に加えて、媒体の掲載費が別途かかります。合計でいくらまで出せるかを先に決めてください。
- 社内の情報を出す準備をする職場の写真、社員の人数と年齢層、平均勤続年数、未経験入社の実績。これが求人票の材料になります。
職種ごとの詳しい事情は、整備士の採用が難しい理由|求人倍率4.99倍で応募を集める方法など職種別の記事で解説しています。
採用代行を導入したあとに起きること
導入後の流れと、効果をどう測るかを整理します。ここを理解しておくと、1ヶ月目の数字だけで判断してしまう失敗を避けられます。
採用代行を導入してからの3ヶ月で何が起きるか
| 時期 | 起きること | 自社がやること |
|---|---|---|
| 契約〜最短3日 | ヒアリング、求人原稿の作成、媒体の選定 | 職場の写真を撮る。条件を確定させる |
| 1ヶ月目 | 掲載開始。表示回数が動き始める | 応募が来たら当日中に返信する |
| 2ヶ月目 | 数字を見て職種名・原稿を1か所ずつ改善 | 面接の実施。辞退理由を共有する |
| 3ヶ月目 | 効く型が見え始める。媒体の配分を調整 | 内定・条件のすり合わせ |
重要なのは1ヶ月目で判断しないことです。掲載直後は媒体側の表示が安定せず、原稿の良し悪しも判断できません。
多くの代行会社が最低契約期間を3ヶ月程度に設定しているのは、それだけの期間がないと改善のサイクルが回らないためです。当社も3ヶ月を最低契約期間としています。
採用代行の効果は、何を見て判断するか
「効果があったかどうか」を採用人数だけで見ると、判断を誤ります。応募が増えていても、社内の対応で止まっていることがあるためです。
| 見る数字 | 読み取ること | 誰の責任か |
|---|---|---|
| 表示回数 | 職種名と媒体の選定が合っているか | 代行会社 |
| クリック率 | 職種名・給与表記が効いているか | 代行会社 |
| 応募数 | 求人原稿が刺さっているか | 代行会社 |
| 応募→面接設定率 | 返信の速度と日程調整 | 自社(応募対応型なら代行) |
| 面接→内定率 | 募集条件とターゲット設定 | 自社と代行会社の両方 |
| 採用単価 | 費用対効果 | 両方 |
この表を先に共有しておくと、「どこで止まっているのか」を責任の押し付け合いにせず話せます。
たとえば応募は月10件あるのに面接が2件しか組めていないなら、それは原稿の問題ではありません。返信の速度か、日程の選択肢の問題です。
逆に表示回数が伸びていないなら、原因は職種名か媒体の選定です。数字を分けて見れば、次にやることが自動的に決まります。
採用代行を使いながら、社内にノウハウを残す
採用代行を検討する会社からよく聞くのが、「丸投げになって、社内に何も残らないのではないか」という懸念です。
これは進め方で変わります。次の4つをやっておくと、契約が終わったあとも自社で回せる状態になります。
- 求人原稿の管理画面に自社もアクセスできるようにするIndeedやエンゲージのアカウントは、自社名義で作ってもらってください。代行会社の名義だと、契約終了時に原稿ごと使えなくなることがあります。
- なぜ直したのかを毎回聞く「職種名をこう変えました」だけでなく「なぜそうしたのか」を聞いてください。判断の理由が分かれば、次は自社で直せます。
- レポートを保存しておくどの職種名で表示が伸び、どの表現で応募が増えたか。これが次の募集の資産になります。
- 辞退や不採用の理由を記録する代行会社は応募後の情報を持っていません。面接での辞退理由は自社にしか蓄積されず、条件見直しの根拠になります。
採用代行の価値は、応募が増えることだけではありません。「自社の求人の、どこが弱かったか」が言語化されて残ることにあります。
逆に言えば、原稿もレポートも共有してくれない代行会社を選ぶと、この価値は得られません。会社選びの段階で確認しておいてください。
採用代行で失敗する会社に共通すること
- 条件を見直さないまま始めた最多の失敗パターンです。給与が商圏内で下位のまま代行を入れ、3ヶ月後に「効果がなかった」となります。代行会社が最初に指摘すべき点でもあります。
- 応募への返信が遅い代行が応募を集めても、社内の返信が数日後では決まりません。応募数と面接実施数を比べれば、どこで止まっているかが分かります。
- 業務範囲を確認せずに契約した「掲載は自社でお願いします」「応募対応は含まれません」。始まってから発覚すると、想定外の工数が発生します。
- 報告を受けていない週次や月次のレポートがない代行会社もあります。数字が見えなければ、改善しているのかどうかも分かりません。
- 担当者が現場を知らない職種の実務を理解していない担当者が書いた原稿は、求職者に見抜かれます。契約前に、同業種の実績を確認してください。
採用代行会社の選び方と、向いていない場合の進め方
判断がついたら、次にやることは分かれます。向いている場合は会社選び、向いていない場合は自社でできる改善です。
向いていると分かったら、採用代行会社をどう選ぶか
3つの問いをクリアしたら、次は会社選びです。金額だけで比べると、あとから工数が増えます。
- 業務範囲を書面で確認する原稿作成、媒体への掲載、出稿の調整、応募者対応、レポート。どこまでが月額に含まれるかを1項目ずつ確認してください。「掲載は自社で」という契約もあります。
- 同じ職種・業種の実績を聞く製造業の現場職と、事務職と、営業職では原稿の書き方がまったく違います。近い領域の経験があるかを確認してください。
- レポートの頻度と中身を確認する週次か月次か。表示回数・クリック・応募数まで出るか。数字が出ない代行会社は避けてください。改善しているかどうかが分かりません。
- 担当者が誰かを確認する営業担当と実際の運用担当が別なことがあります。契約後に誰が原稿を書くのかを聞いてください。
- 最低契約期間と解約条件を確認する何ヶ月縛りか、解約の申し出は何ヶ月前か、途中解約の費用はあるか。
- 媒体費が別か込みかを確認するここを取り違えると、想定の1.5倍になることがあります。年額の総費用で比べてください。
- 「できない」と言うかどうかを見る条件が商圏内で下位なのに「原稿を直せば採れます」と言う会社は要注意です。先に条件の見直しを勧める会社のほうが信頼できます。
とくに7番目が重要です。採用代行にできることには限界があります。その限界を最初に説明するかどうかが、判断材料になります。
向いていないと分かったら、先に何をするか
3つの問いで「いいえ」があった場合でも、できることはあります。むしろここを片づけておくと、後で代行を入れたときの効果が大きくなります。
- 商圏内の求人10件と条件を比べる30分でできます。自社の位置が分かるだけで、次にやることが決まります。
- 職種名を書き直す「製造スタッフ」を「自動車部品の製造(未経験可・2交替)/〇〇市」へ。費用0円で、もっとも効果が出やすい改善です。
- 無料媒体をすべて押さえるハローワーク、Indeed、求人ボックス、エンゲージ、Airワーク。掲載面を増やすだけで接触機会が増えます。
- 抽象的な言葉を数字に置き換える「アットホーム」を社員数と平均勤続年数へ。「働きやすい」を年間休日と残業実績へ。
- 応募への返信ルールを決める誰が、いつまでに、どんな文面で。定型文を1つ用意しておくだけで通過率が変わります。
この5つはすべて費用をかけずにできることです。具体的な手順は採用が難しい理由と対策|求人を出しても応募が来ない原因の切り分け方にまとめています。
よくある質問
従業員が少ない会社でも採用代行は向いていますか?
規模はあまり関係ありません。むしろ採用の専任者がいない小規模な会社ほど、効果が出やすい傾向があります。
判断の基準は人数ではなく、3つの問いです。条件が中位以上で、継続的に採用する予定があり、応募対応を1人でも担当できるなら、規模は問いません。
採用代行と求人広告代理店は何が違いますか?
求人広告代理店は、媒体の掲載枠を販売することが中心で、収益は掲載料から得ています。そのため掲載を勧める方向に働きやすい構造です。
採用代行は、原稿の改善や媒体の配分調整まで含めて運用します。掲載費を増やさずに応募を増やす提案ができるかどうかが、実質的な違いになります。
途中で解約できますか?
多くの代行会社が3ヶ月程度の最低契約期間を設けています。改善のサイクルを回すのに、それだけの期間が必要なためです。
契約前に最低契約期間、解約の申し出期限、途中解約時の費用を必ず確認してください。当社は最低契約期間3ヶ月です。
複数の職種を同時に依頼できますか?
月額固定型なら、職種数や採用人数に上限を設けていない会社が多くあります。この場合、職種が多いほど1名あたりの費用は下がります。
ただし、成果報酬型や1職種ごとの課金体系では費用が積み上がります。料金体系を必ず確認してください。当社は採用人数の上限を設けていません(求人原稿の本数はプランにより1〜5本)。
代行費用のほかに費用はかかりますか?
媒体の掲載費が別途かかるのが一般的です。Indeedや求人ボックスの有料出稿費は、依頼企業が直接負担します。
求人ボックスでの掲載設定と運用の範囲は求人ボックスの運用代行でご案内しています。
見積もりを見るときは、代行費用と掲載費を分けて確認してください。「月額〇万円」に掲載費が含まれるのかどうかで、総額が大きく変わります。
採用代行を入れれば、必ず採用できますか?
できません。採用代行は応募が集まる状態を作るサービスであって、採用を保証するものではありません。
とくに条件が商圏内で下位にある場合、応募自体が増えません。「必ず採用できます」と言う会社があれば、その根拠を確認してください。
採用代行に丸投げすると、社内に何も残りませんか?
進め方次第です。媒体のアカウントを自社名義で作り、レポートを保存し、なぜ原稿を直したのかを毎回聞いていれば、ノウハウは残ります。
逆に、原稿もレポートも共有されない契約では何も残りません。契約前に、原稿とアカウントの帰属を確認してください。
向いているかどうか、相談だけでも可能ですか?
可能です。当社では、いまの求人と募集条件を拝見して、代行を入れるべきか、先に条件を見直すべきかをお伝えしています。
向いていないと判断した場合は、その理由と先にやるべきことをお伝えします。無理にお勧めすることはありません。
まとめ:採用代行が向いているのは、条件が整っている会社
採用代行が向いているかどうかは、会社の規模や業種では決まりません。3つの問いで判断できます。
給与・休日が商圏内で中位以上か。年に2名以上、あるいは通年で継続的に採用するか。応募者への返信と面接を社内で回せるか。
3つとも「はい」で、やるべきことは分かっているのに手が回っていない。この状態がもっとも効果が出ます。
逆に、給与が商圏内で下位にあるなら、代行を入れても応募は増えません。年1名の採用なら、人材紹介のほうが安く済みます。この場合は入れないほうがいい、というのが正直なところです。
私たちが運営する採用コミットは、求人原稿の制作、Indeed・求人ボックス等の媒体運用、週次レポートを担う月額定額の採用代行です。料金は初期費用10万円・月額10万円〜、成果報酬0円、採用人数の上限なし(税別・最低契約期間3ヶ月/媒体の掲載費は別途)。応募者への返信・面接・採否の判断はお客様側に残ります。
まずは、いまの求人を見せてください。3つの問いのどこで引っかかっているかだけでも判断できます。向いていないと分かった場合は、その理由と先にやるべきことをお伝えします。
出典
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_72811.html)確認日 2026年9月9日。職業別の有効求人倍率は同発表の参考統計表(常用・パート含む、令和8年3月)による
本記事は株式会社Abey(採用代行サービス「採用コミット」運営)が制作しました。統計値は上記出典の公表値をそのまま引用し、確認日を併記しています。費用の試算は記載した前提条件による目安で、実際の金額は職種・エリア・媒体の選定によって変わります。採用代行の法的な位置づけや必要な許可については、個別の契約内容ごとに労働局・社会保険労務士等にご確認ください。
